月の海の底で

ぼちぼち更新

零れ落ちる

慰め方がわからない


「がんばって」なんて

あまりにも無責任すぎる


彼女はとてもがんばっているかもしれない

がんばっているのにさらに

何をがんばれというのだろう



「よかったよ」なんて

単なる客観視


よくなかったから彼女は落ち込んでいる

自分と彼女の価値観は違うのに

何をもってよかったといえるのか


「かんばれ」「よかった」

「次があるよ」「またやればいいじゃない」

「悪くないよ」「やめてもいいんだよ」

「つらいときは泣けばいいよ」「話を聞くよ」


どんなにたくさんの言葉で慰めようとしても

どれも何か心が足りない


相手のことを考えすぎて

空回り


優しさが溢れすぎて結局中身が

空っぽ



あぁ、

優しさがわからない